モルタル製の外壁はその耐久性の高さが人気で、一般的には約8年から約10年の耐久年数が見込まれます。
モルタル外壁の劣化では、チョーキング現象や色あせのほか、ひび割れが発生することもあり、定期的なチェックが必要です。
微細なひび割れであっても、建物の外壁がどのような状態にあるかを正確に把握する必要があります。このため、外壁塗装を専門とする業者や専門家に相談することがおすすめです。
ALCボード外壁
軽量気泡コンクリートで知られるALCボード製の外壁の耐用期間は、約10年から約15年といわれています。
ALCボード外壁は、通常のコンクリートとくらべて軽量でありながら、水分や湿気を吸収しやすいことが特徴です。
水分による損傷を防ぐためには、定期的な塗り替えやメンテナンスが欠かせません。
劣化の兆候には、シーリングの劣化やひび割れ、チョーキングが挙げられます。さらに、塗料の退色や塗膜の膨張や剥がれが生じると、外壁の防水性能が低下する恐れがあります。
タイル外壁
タイル製の外壁は耐久性がとても高く、耐用年数は約20年といわれています。
劣化が少ないのが特徴で、ほかの外壁材料にくらべて定期的なメンテナンスの頻度が低いです。
初期導入コストはほかの外壁材料よりも高めですが、長期間にわたってメンテナンス費用を節約できる点が大きなメリットといえます。
タイル外壁では、目地のコーキング割れやタイル自体のひび割れ、浮きといった劣化症状に注意が必要です。
レンガ外壁
レンガ製の外壁は、実際のレンガ、レンガ風タイル、レンガ模様のサイディングを含め、その種類によって耐用年数に差があります。
実際のレンガを使用した外壁は、非常に耐久性が高く、ほぼメンテナンスの必要がないといわれています。
レンガ外壁は、高い耐水性を持ち、紫外線による劣化も少ないです。しかし、時間が経つにつれて、ひび割れや目地の剥がれ、破損が生じることがあります。
このような状況では、レンガ専用の充填材で修復したり、専門の職人に目地の再施工を依頼するなどの部分的な修繕が必要になることがあります。また、苔の発生にも注意が必要です。
外壁の劣化要因について
外壁の素材により耐久年数は様々ですが、外壁が劣化する根本的な原因も知っておくことが大切です。
劣化する原因は、素材の種類に関わらず共通しています。原因を知ることで、より効果的なメンテナンスができるでしょう。
紫外線と熱
外壁の塗装が劣化する主な理由は、紫外線と太陽の熱にあります。
時間の経過とともに、紫外線と太陽の熱が塗装面を少しずつ損傷させていくのです。
特に、日光が直接当たることの多い建物の南面は、紫外線と高温による影響を強く受けるため、特に注意しましょう。
雨と風
外壁の損傷には、雨や風の影響も大きいです。特に、集中豪雨や台風が直撃する際は、外壁の劣化が進むことがあります。
雨や強風の被害が頻繁に発生する地域では、外壁の状態に特に注意が必要です。
劣化すると、塗装の防水効果が低下し、最悪の場合は外壁を通じて雨水が内部に侵入して雨漏りが発生します。雨漏りによって、建物の内部構造を劣化させる原因にもなります。
定期的な外壁の点検は、見た目の問題だけでなく、建物の耐久性を守るためにも必要です。雨漏りなどの初期兆候が見られた時には、早めに業者へ相談しましょう。
外壁の経年劣化について知ることが大切
外壁は、長期間にわたって紫外線や雨風の影響を受けることで、少しずつ劣化していきます。そのため、すべての外壁材が時間の経過と共に劣化するという前提で、対策を考えることが重要です。
外壁の種類によって耐久力の差はありますが、耐久性が比較的低めとされるサイディング外壁の場合、7年から8年後には塗装のメンテナンスが必要になるでしょう。
高耐久性の外壁材を使用していたとしても、環境条件によっては劣化する可能性があり、注意が必要です。
メンテナンス負担を軽減するレンガやタイルの外壁
メンテナンスの手間を可能な限り減らしたい場合、初期費用は高くなりますが、レンガやタイルのような耐久性の高い外壁材を選択するとよいでしょう。
外壁の選ぶ際には、将来の経年劣化を考えし、メンテナンスが少なくて済む材質を選ぶのがおすすめです。
外壁の特性を理解し、計画的にメンテナンスをしましょう。
まとめ
外壁塗装の耐用期間は使用される素材によって異なり、メンテナンスの必要性も素材ごとに違いがあります。
外壁素材による耐用期間の違いを事前に知っておくことは、建物の維持管理において非常に大切です。特に、紫外線や雨風など外壁にダメージを与える自然条件が厳しい地域では、通常よりも頻繁なメンテナンスが必要となる場合があります。
定期的に外壁の状態をチェックし、何か気になる点があれば、専門の外壁塗装業者に相談してください。